昨日、我が家の庭先で、小さなふきのとうの姿を見つけました。
このふきは前に住んでいた人が植えたもので、特に手入れをしなくても、毎年じゃんじゃん生えてきます。
私が住んでいる南九州でも、朝晩の冷え込みは相変わらず厳しいです。だけどここ何日か、日中は天気が良くて暖かかった。それで、ふき達もそろそろ春に向けて動き出したようです。
他の山菜は昔から好きなのですが、実を言うと、元々私はふきのとうがあまり好きではありませんでした。苦いですからね。
食べずにそのまま生やしておくと、ふきのとうはどんどん伸びて、背丈30cm近くになります。そして先端に、アゲラタムに似た白い花を咲かせます。
去年は近所に住んでいる方の要望があって、状態の良いふきのとうの大部分を、その方に譲ったりしました。そうしたら、いくつか天ぷらにして私の所に持ってきてくれました。
思い切って食べてみたら、思いのほか美味でしたね。香りとほろ苦さが心地よい。年々、私の味覚も少しずつ変わってきているのかもしれません。
これがきっかけで、すっかりふきのとうが気に入った私。
今年は、ふきのとうが生えてくるのを、首を長くして待っていました。そして、ついに近づいてきた収穫の時。
今回は、ちょっと食べ方のバリエーションをふやしてみようと思っています。例えば「ふき味噌」。一度作ってみたいと思っていたんですよ。甘辛いお味噌がふきのとうの苦味を和らげて、食べやすくなるはずです。
私が住んでいる地域では、古くから「肉味噌」というものが作られてきました。豚のひき肉と味噌にお酒を加え、生姜や刻みネギなどの薬味と混ぜて炒めて、お砂糖やみりんなどで甘辛く味をつけた料理です。白いご飯と相性抜群。
薬味の代わりに刻んだふきのとうを入れて、肉味噌をアレンジした感じで作ってみたいですね。
肉味噌の場合、味噌の種類は何でもOKです。でも今回のふき味噌は、赤味噌でやってみようかな。赤味噌はもともと甘辛い豚肉料理に合うし、ふきのとうとの相性も試してみたいです。
これから、お味噌を買いに出かけます。何だかワクワクしてきました。自分でも書いていて不思議な感じがしますが…まるで、遠足に出かける直前の子供みたいにソワソワしています。
ふきのとうは成長が早いですからね。いま庭に出てきているのがまだ小さな芽でも、油断すると、あっという間に大きくなって食べごろを逃してしまいます。1年に1度だけの収穫のチャンス。春の香りがギュッと詰まった柔らかいふきのとうを、絶対にモノにしたいです。